矢野死刑囚が自殺か=拘置所で、首に切り傷―確定後「殺人」告白

社会

前橋スナック銃乱射事件などで死刑確定後、自ら告白した2件の殺人罪に問われ無罪が確定した元暴力団会長矢野治死刑囚(71)が26日午前、東京拘置所で死亡しているのが見つかった。法務省が明らかにした。首の左右に切り傷があり自殺とみられるという。同省が詳しい状況を調べている。

確定死刑囚の自殺は、1999年11月に札幌拘置支所で入浴中の死刑囚=当時(55)=がかみそりで首を切って死亡して以来。

法務省矯正局によると、26日午前7時47分ごろ、東京拘置所の単独室で首を切って出血している矢野死刑囚を職員が発見。同8時10分、拘置所の医師が死亡を確認した。

起床時間を過ぎても起きないため職員が室内に立ち入り、布団の中で血を流しているのを見つけたという。

矢野死刑囚は2003年の前橋市でのスナック銃乱射事件などで死刑が確定。その後の14~15年、警視庁に会社社長ら2人の殺害に関わったとする手紙を提出した。

17年に逮捕され、確定死刑囚が別の事件で刑事裁判を受ける異例の展開を見せたが、18年12月に東京地裁で言い渡された裁判員裁判の判決は「(告白の)目的は死刑執行引き延ばし。虚偽告白をする動機があった」などと判断。検察側が控訴せずに無罪が確定した。

銃乱射事件で犠牲となった大河原照次さん=当時(50)=の長女は「刑を執行されることなく、もし自殺であったとしたならば、最後まで反社会的な意志でこの世を去りました。父と私たちに謝ってもらいたかった」などとするコメントを出した。

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