帰国男性「ほっとした」=にじむ疲労、漂う緊張―羽田空港

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日本政府のチャーター機で中国・武漢市から到着した日本人男性2人が29日、羽田空港で報道陣の取材に応じ、「ほっとした。とにかく外出しないようにしていた」と安堵(あんど)の表情を見せた。顔を覆ったマスクの下からは、疲労の色がにじんでいた。

現地の日本商工会の役員青山健郎さんは、事実上の封鎖が続く武漢市の状況を「物流や交通の規制が厳しく、自由な経済活動が全くできない状況」と話した。「一部の店舗では商品がなくなることもあり、何でも手に入るわけではなかった」と厳しい生活を振り返った。

同じく商工会役員の加藤孝之さんは「外出しないようにして手洗いを徹底した」。全ての人がマスクをするなど市内の様子が一変したという。中国人の同僚に仕事を任せて帰国を余儀なくされたことへの無念さもにじませた。

2人によると、外務省側から帰国の案内が正式にメールで届いたのは28日夕。青山さんは「まだ帰国していない日本人がたくさんいる」と思いやり、継続的な安全確保の必要性を訴えた。

空港は、警察官が警戒に当たるなど緊張ムードに包まれた。多くの空港職員や利用客がマスクを着用し、空港裏手にあるVIP用の車両出入り口には救急車が十数台待機した。

新型肺炎が流行する中国・武漢市から政府のチャーター機で帰国し、取材に応じる男性ら=29日午前、東京・羽田空港新型肺炎が流行する中国・武漢市から政府のチャーター機で帰国し、取材に応じる男性ら=29日午前、東京・羽田空港

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