国産旅客機、21年度以降に納入延期=20年3月期本業利益ゼロに―三菱重工

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三菱重工業は6日、国産の小型ジェット旅客機「スペースジェット」(旧MRJ)の量産初号機の納入時期を、目標としていた今年半ばから2021年度以降に延期すると発表した。飛行試験機の完成の遅れが理由だが、納入延期は6度目。度重なる延期は今後の受注に影響を及ぼす恐れがある。

三菱重工はスペースジェット事業で2700億円に上る損失処理を迫られるため、20年3月期連結業績予想(国際会計基準)を下方修正。本業のもうけを示す営業利益に当たる「事業利益」はゼロ(従来予想2200億円)に引き下げた。

記者会見した泉沢清次社長は、想定外の設計変更や課題が生じていると認めた上で「スケジュールが遅れ、ご心配をおかけして申し訳なく思っている」と陳謝。初号機は全日本空輸への納入が決まっているが、延期後の具体的な納入時期について「(試験機の)初飛行と米国への移送を見極めたい」と話すにとどめた。

スペースジェットの初就航は、当初目標の13年から約8年遅れる。配線などで最新設計を反映した追加試験機の完成が今年1月にずれ込んだのが主因だが、1960年代に国主導で開発された小型旅客機「YS11」以来、日本が半世紀ぶりに旅客機事業に参入する難しさも指摘されている。

国産旅客機「スペースジェット」の6度目の納入延期を発表する三菱重工業の泉沢清次社長=6日、東京都内国産旅客機「スペースジェット」の6度目の納入延期を発表する三菱重工業の泉沢清次社長=6日、東京都内

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