植松被告に死刑求刑=検察側、「極めて残虐」―相模原殺傷・横浜地裁

社会

相模原市の重度知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者ら45人を殺傷したとして殺人などの罪に問われた元職員植松聖被告(30)の裁判員裁判の第15回公判が17日、横浜地裁(青沼潔裁判長)であり、検察側は「極めて冷酷で残虐」と死刑を求刑した。

弁護側の最終弁論は19日に行われ、結審。判決は3月16日の予定。

論告で検察側は「単独犯による殺人の被害者数としては類を見ない多さだ」と指摘。就寝中や障害のためほとんど抵抗できない被害者を一方的に殺害したと非難した。悪質性も際立っており、「極刑以外選択の余地はない」と述べた。

被告の刑事責任能力の有無や程度が争点となったが、検察側は論告で、被告は元来の性格の偏りや園での勤務経験などから「意思疎通の取れない障害者を殺す」と強く考えるようになり、殺害を実行したと指摘。犯行は計画的で、事件時大麻による精神への影響も小さく、完全責任能力があったと主張した。

弁護側は公判で、被告は大麻乱用により、事件の約1年前から病的な気分高揚や妄想をもたらす大麻精神病になっていたと主張。事件時は責任能力が失われていたか著しく弱くなっていたとし、心神喪失による無罪か心神耗弱での刑の減軽を求めている。

論告求刑に先立ち、事件で亡くなった入所者の美帆さん=当時(19)=の母親が意見陳述した。被告に対し「勝手に奪っていい命など一つもない」と声を震わせ、「どんな刑が与えられても絶対に許しません」と話した。

遺族や負傷者家族らの代理人弁護士も論告後に意見陳述し、「被告の主張は自己矛盾に満ちている」と批判した。

起訴状によると、植松被告は16年7月26日未明、園に侵入。当時19~70歳の入所者の男女19人を包丁で刺して殺害、24人に重軽傷を負わせたほか、職員の男女5人を結束バンドで縛り、うち2人に重軽傷を負わせたとされる。

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