生き物触れ合い、対応二分=各地の動物園、判断に苦慮―新型肺炎拡大で

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新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、全国の動物園や水族館などで、生き物と触れ合うコーナーの中止が相次いでいる。動物を介した感染を警戒するためだが、「科学的根拠はない」と従来通り実施する施設もあり、対応が分かれている。

「秋田犬の里」(秋田県大館市)では、秋田犬を柵越しになでたり、エサを与えたりできる人気コーナーを1月末に休止した。犬を介し不特定多数に感染が広がることを懸念した。来館者の6~7割は中国語圏の観光客だといい、佐藤和浩館長(61)は「誰が罹患(りかん)しているか全く分からない。何とか終息してほしい」と語った。

海獣ショーなどが人気の水族館「うみたまご」(大分市)では、セイウチとの触れ合いイベントを中止した。「セイウチを介し感染するかは分からないが、詳しいことが明らかでない以上、やめた方がいいと考えた」と担当者。3歳の娘と来館した福岡市の男性会社員(39)は「用心は必要。仕方ないと思う」と理解を示した。

一方、対応方針を変えないのは年間来園者が約170万人に上る天王寺動物園(大阪市)。1日3回、飼育員の説明を聞きながらテンジクネズミ(モルモット)に触れるコーナーを中止する予定はない。同園は「現時点で人から動物に感染するデータはほとんどない」と説明。参加者には終了後に手洗いを促しており、状況を見て今後の対応を決めるという。

日本動物園水族館協会は「インフルエンザウイルスは動物によって感染しやすさが違うことが分かっているが、新型ウイルスについての情報はない」と話す。厚生労働省は「ペットからは感染しないが、動物を媒介する感染症は他にもあり、接触した後は手洗いなどをしてほしい」としている。

秋田犬との触れ合い休止を伝える看板(秋田犬の里提供)秋田犬との触れ合い休止を伝える看板(秋田犬の里提供)

セイウチとの触れ合いタイムが中止となった水族館「うみたまご」のアトラクション=21日午後、大分市セイウチとの触れ合いタイムが中止となった水族館「うみたまご」のアトラクション=21日午後、大分市

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