「疫病退散」の妖怪人気=江戸時代と心理同じ?―新型コロナ

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新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、江戸時代に流行し、疫病退散に御利益があると信じられた妖怪「アマビエ」が人気だ。ツイッターなどに自作のイラストを投稿する動きが広がっており、研究者は「江戸時代の人の心理とあまり変わらない」と分析する。

妖怪に詳しい福井県文書館の長野栄俊主任司書などによると、アマビエは長い髪を持ち、うろこを身にまとったような愛くるしい姿をしている。肥後(熊本県)の海から姿を現し、「この先6年は豊作が続く。疫病が流行した際は、私の姿を描き、人々に見せよ」と語ったとの言い伝えがある。

長野司書は「当時は疫病からのお守りになるとして、似たようなエピソードを持つ妖怪が何度も描かれた」と指摘。凶作や疫病流行の際などに木版で刷られ、売られることも多かったという。

神戸市東灘区在住のイラストレーター、サタケシュンスケさん(38)は10日、「閉塞(へいそく)感が漂う中、人の気持ちが少しでも安らげば」との思いを込め、アマビエのイラストをツイッターに投稿した。新型ウイルスの影響で幼稚園が休みになった子どもの世話に追われ、自宅での仕事に影響が出ているといい、「騒動が少しでも早く収まってほしい」と話した。

疫病退散の御利益があるとされる江戸時代の妖怪「アマビエ」の刷り物(京都大附属図書館所蔵)疫病退散の御利益があるとされる江戸時代の妖怪「アマビエ」の刷り物(京都大附属図書館所蔵)

ツイッターに投稿された妖怪「アマビエ」のイラスト(サタケシュンスケさん提供)ツイッターに投稿された妖怪「アマビエ」のイラスト(サタケシュンスケさん提供)

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