五輪延期検討「まさかの事態」=ロゴ商品無駄に、影響甚大―スポンサー各社

経済・ビジネス

国際オリンピック委員会(IOC)が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京五輪・パラリンピックについて延期を含めた検討に入った。予定通り開催されるのか不透明感が広がる中、スポンサー企業の多くは「まさかの事態だ」(製造業)と困惑する。スポンサー契約は基本的に今年12月末まで。半年以上延期され、来年以降の実施となれば、追加の契約料が発生する可能性がある。「TOKYO2020」のロゴ入り商品は無駄になる恐れもあり、影響は甚大だ。

スポンサー各社は契約料を支払う見返りとして、関連商品やキャンペーンなどを展開できる。五輪のロゴ入り商品を販売する食品大手は「広告などで使った費用の補償はどうなるのか」と苦悩。新CMを投入予定のスポンサー企業も「正式決定があるまでは、夏に行われる前提で準備するしかない」とあきらめ顔だ。今週からロゴを印刷したスープの新商品を投入する味の素は「予定通り発売する」という。

五輪観戦チケット付きの旅行商品を扱う国内旅行各社も戸惑いを隠せない。ある旅行大手は「既に販売したツアーもあるが、大会主催者側からの指示がなければ、どうすることもできない」と話す。新型コロナウイルスの影響で大幅な旅客減に直面している航空会社に追い打ちをかける格好で、関係者は「ますます先を見通しにくくなった」と表情を曇らせた。

五輪のスポンサーは、最上位のランクにトヨタ自動車、パナソニック、米コカ・コーラといった国内外の主要企業が名を連ねるほか、次位なども合わせると実に約80社が務めている。スポンサー契約料は計3480億円に達する。来年以降に延期となれば、経済損失は3兆円以上との民間試算もあり、日本経済全体に痛手となるのはもちろん、スポンサー企業へのダメージが大きくなるのも避けられない。

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