五輪延期「やむを得ない」=今後の課題に身構え―経済界

経済・ビジネス

東京五輪の延期決定から一夜明けた25日、経済界からは相次ぎコメントが発表された。多くは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の現状を踏まえ「やむを得ない」と、決定を評価・支持した。ただ、感染拡大が終息に向かう道筋は見えておらず、今後、延期に伴うさまざまな課題が待ち受けていると身構える向きもある。

経団連の中西宏明会長は、25日の記者会見で「(感染が拡大する)多くの参加国の事情を考えるとやむを得ない」と語り、延期決定の判断に理解を示した。だが、経済的な影響に関しては「今年7~8月は五輪消費が大いに盛り上がると想定していた」と語り、機会の喪失を残念がった。

日本商工会議所の三村明夫会頭は「代表選考の大会の中止・延期が相次いでいる現状ではやむを得ない」とコメント。当面は新型コロナの早期終息と景気下支えに向けた取り組みに注力すべきだと強調する一方、「延期がもたらす多くの困難を乗り越える必要がある」とも指摘した。

スポンサー企業にとって、延期に伴い発生しかねない追加契約料は大きな負担で、各企業が大会に派遣する運営スタッフの再募集や宿泊先の確保も必要になる見通し。ライセンス商品の販売戦略、関連キャンペーンの見直しも求められるのは確実だ。

とはいえ、最悪の事態と警戒されていた「中止」を回避したことは、企業の安心感につながった。スポンサー企業の明治は「まずは不明確な状況が解消され、安堵(あんど)している」とコメントした。アサヒビールは「延期をポジティブ(前向き)に受け止め(今後の)時間を有効活用し、さらなる盛り上げ策を展開したい」(塩沢賢一社長)と気持ちを前に向けた。

記者会見する経団連の中西宏明会長=25日午前、東京都千代田区の経団連会館記者会見する経団連の中西宏明会長=25日午前、東京都千代田区の経団連会館

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 経営一般 経済団体 日本