同一賃金、大企業で4月1日スタート=非正規の待遇是正へ

経済・ビジネス

正社員と非正規労働者の間の賃金や福利厚生などについて格差是正を図る「同一労働同一賃金」が4月1日、大企業で適用される。時事通信社が主要100社を対象に実施した調査では、回答した98社中62社が「対応が必要」と回答し、非正規への手当拡充などを進めていることが分かった。

具体例では「定年後のシニア社員に正社員と同様の諸手当を設定」(日本航空)、「アルバイトにも慶弔休暇などの権利を付与」(オリックス)など、手当や休暇制度を正社員にそろえる企業が多い。「契約社員の給与制度変更」(ブリヂストン)と、賃金に踏み込む対応もあった。

「対応不要」と答えたのは24社。理由は「既に対応済み」(東京ガス)が多い。「当初より不合理な格差を設けていない」(リクルート)、「同一となる職種は存在しない」(キリンホールディングス)などの回答もあった。

人材サービスのアデコ(東京)が昨年12月に大企業の人事関係者を対象に実施した調査では、同一労働同一賃金の導入後に非正規社員の基本給が増えると60.8%が回答。賞与、手当についても3割強が増えるとしており、一定の待遇改善が見込まれる。

ただ、「休暇を与えるが、正規は有給、パートは無給との回答があった」(全国生協労働組合連合会)など、改善が進んでいない場合もある。「均等待遇にするために、正社員の労働条件を引き下げている」(派遣ユニオン)といった対応も少なくないとみられる。

4月1日からは中小企業でも月100時間未満などの残業時間規制が適用される。日本商工会議所は「一定程度準備は進んでいる」と説明する。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で従業員が休むと、規模が小さく人繰りが厳しい中小企業では対応が困難な場面が出てきそうだ。

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