安倍首相、緊急宣言「出す状況にない」=都市封鎖、強制力伴わず―参院決算委

政治・外交

参院決算委員会は1日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、2018年度決算に関する質疑を行った。首相は新型コロナウイルス感染拡大を受け、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令するかどうかについて、「今この時点で出す状況ではない」と表明した。社民党の吉田忠智氏への答弁。

首相は緊急事態宣言について「私権を制限する側面を持つが、首相や国が強大な権限を持つということではない」と指摘した。東京都など大都市の感染者増を踏まえて取り沙汰される「ロックダウン」(都市封鎖)に関しては、「さまざまな要請はさせていただくことになるかもしれないが、フランスなどで行っているものとは性格が違う」と強調。基本的に強制力は伴わないとの認識を示した。

自民党の西田昌司氏は消費税を一時的に撤廃するべきだと提案したが、首相は否定的な考えを表明。昨年10月の消費税率10%への引き上げについて「全世代型社会保障制度への改革のため、どうしても必要だった」と語り、幼児教育・保育無償化などの財源として理解を求めた。

経済対策については「リーマン・ショック時を上回るかつてない規模の対策を行っていきたい」と強調。航空業界の経営環境悪化に関し、「航空路はわが国経済の基盤インフラで毀損(きそん)されてはならない」と支援を約束した。

加藤勝信厚生労働相は新型コロナウイルスの検査能力について「(1日)9000件を超える」と説明。「必要な検査が増えても対応できる体制をしっかり組み上げる」と述べた。立憲民主党の野田国義氏への答弁。

野田氏は、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の公文書改ざんに絡んで近畿財務局職員が自殺したことを踏まえ、首相の責任を追及。首相は「新型コロナウイルス感染症対策を全力でやっている。放り投げることは毛頭考えていない」と述べ、辞任を否定した。

参院決算委員会で答弁する安倍晋三首相(中央)=1日午前、国会内参院決算委員会で答弁する安倍晋三首相(中央)=1日午前、国会内

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