日鉄が一時帰休へ=11年ぶり、新型コロナで需要減

経済・ビジネス

日本製鉄が、従業員を一時的に休ませる一時帰休の実施を検討していることが4日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大による自動車向けなどの鋼材需要の落ち込みに対応する。一時帰休に踏み切るのはリーマン・ショック直後の2009年4月以来11年ぶり。自動車各社も期間従業員の募集を停止した。景気減速にコロナの影響が加わり、雇用情勢は悪化している。

日鉄は1日間の休職を月2回程度実施する方向で、約3万人の組合員が加入する労働組合と協議中。合意できれば、月内にも始めたい考えだ。国の雇用調整助成金制度を活用し、休業手当を払う。

同社は2月、米中貿易摩擦による世界経済の減速を受けて瀬戸内製鉄所呉地区(旧呉製鉄所、広島県呉市)の閉鎖や高炉休止を発表。新型コロナが追い打ちを掛けた形だ。同社は09年4月から1年間、一時帰休を実施した。

一方、JFEスチールは一時帰休について「現時点で労働組合と協議している事実はない」と説明。神戸製鋼所は「国内の生産状況や今後の需給などの見通しを調べている」と話している。

大手自動車メーカーは工場で働く期間従業員の募集を停止している。新型コロナの感染拡大前から続く自動車販売の低迷を受けて、トヨタ自動車は2月から国内の全工場で新規募集を停止。マツダは昨年秋から募集していない。ホンダは感染拡大防止のため、鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)で採用面接を見送っている。

需要減に対応するため期間従業員の募集が一時的になくなることはあるが、景気が一段と悪化すれば停止が長引く可能性がある。リーマン・ショック後は募集停止が長期化した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース その他企業(事業継続BCP・リスク管理) 日本