飯舘村の義務教育学校開校=旧避難区域で初―福島

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福島県飯舘村で5日、小中学校9年間の教育を一貫して行う村立の義務教育学校「いいたて希望の里学園」が開校した。東京電力福島第1原発事故による児童・生徒数の激減を受け、学校機能を集約して教育の質の向上を目指す。旧避難指示区域での義務教育学校の創立は初めて。

同日の開校式には全校児童・生徒65人のうち約50人と、来賓や保護者ら約150人が参加。マスク着用などの新型コロナウイルス感染予防策が取られる中、俳人の黛まどかさん作詞、歌手の南こうせつさん作曲の校歌を斉唱した。

新たな校旗を受け取った渡辺諒介さん(14)は「最高学年として後輩を引っ張っていきたい」と力強くあいさつ。吉川武彦校長は「学校を支えてこられた地域の方の伝統を受け継ぎ、期待や希望を受け止めて子どもたちを育みたい」と語った。

震災前の2010年度には飯舘村内に小学校3校と中学校1校があり、計531人が在籍していた。11年3月の原発事故で全村避難を強いられ、児童・生徒は福島市や川俣町の仮設校舎に移った。17年3月、村の大半の区域で避難指示が解除され、18年4月、村内の校舎で授業が再開された。

村の居住者は約1400人で、住民登録者数に占める割合は26.0%にとどまる。村教育課の担当者は「村立のこども園もあり、0~15歳まで一貫して子育てできる環境が整った」と話し、若い世代の帰還に期待感を示した。

開校式を迎えた義務教育学校「いいたて希望の里学園」の校舎=5日午前、福島県飯舘村開校式を迎えた義務教育学校「いいたて希望の里学園」の校舎=5日午前、福島県飯舘村

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