ソニー、人工呼吸器の製造支援=民間企業が医療協力拡大

経済・ビジネス

新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療機器やマスクなど資材の深刻な不足の解消へ、民間企業が動きだした。ソニーやトヨタ自動車など大手企業が業種の枠を越えて製品の供給や寄付などの支援を表明。安倍晋三首相は15日、テレビ会議で経団連や企業首脳らと協議し、一段の協力拡大を要請した。

ソニーの吉田憲一郎社長は首相に「感染拡大の収束と経済回復へ貢献する」と強調。人工呼吸器メーカーから部品製造や組み立てを受託する方針を示した。トヨタも支援チームを結成し、人工呼吸器の増産を後押しする。

政府は、医療崩壊を防ぐ上で喫緊の課題である、医師や看護師の飛沫(ひまつ)感染を防ぐための資材確保を急いでいる。「N95」と呼ばれる高機能マスクは、世界的に需給が逼迫(ひっぱく)。国内メーカーも「24時間フル生産している」(興研)が供給不足は深刻だ。

このため経団連を通じ、医療用や同等の性能を持つ防じん用マスクの備蓄品の提供を要請。住友化学は高機能マスク2万枚を医療機関に寄付すると15日発表した。中西宏明経団連会長は首相との会議で「12万枚以上の(提供)申し出が来ている」と話した。精密部品のミネベアミツミ、住宅設備機器大手のLIXILも提供を決めている。

帝人は、手術や検査時に使う医療用ガウンの生産を月内にも始め、6月にかけて約900万着を供給する。他社に製品の型紙も提供し、連携の輪を広げたい考え。トヨタやホンダは顔を防護するフェースシールドの国内生産に乗り出す。

資生堂は手指の消毒液を製造、サントリーホールディングスや宝酒造(京都市)は消毒用アルコールを医療機関などに供給する。花王をはじめ既存メーカーも大幅増産の構えだが、なお供給不足が懸念され、新規参入組に期待がかかる。

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