対日改善、険しく=韓国総選挙

政治・外交

【ソウル時事】韓国総選挙で与党「共に民主党」が勝利し、過去3年の文在寅大統領の政権運営は信任を受けた形だ。文政権の強硬な対日政策も継続される公算が大きく、残り2年余りの大統領任期内に日韓関係の改善に向けてかじを切れるかは厳しい見通しだ。

文政権発足後は元徴用工をめぐる賠償判決などで、日韓関係は悪化の一途をたどった。昨年には日本の輸出規制強化などに反発し、韓国側が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を一時表明するなど対立ムードに終始した。

総選挙では日韓関係は大きな争点にはならなかったにもかかわらず、韓国メディアによれば、与党側は内部文書で総選挙を「韓日戦」と規定し、野党の「未来統合党」を「親日勢力」と批判する選挙戦略を企図。与党と連携する比例政党から元慰安婦の支援団体の尹美香代表を出馬させるなど対日感情を選挙戦に利用した。

最大の懸案である元徴用工問題では判決を受けて、差し押さえた日本企業の資産の現金化に向けた手続きが進行中だ。判決を「国際法違反」とする日本政府は現金化を「レッドライン(譲れない一線)」ととらえる。解決策として韓国国会には日本企業などの寄付金を財源にした基金創設案が提出されたが、成立の見通しは立っていない。

外交筋は元徴用工問題について「2年後の大統領選を見据えると、韓国側が日本に譲歩することは考えにくい」と悲観的な見方を示す。レッドラインを越えた場合、日韓関係は修復不可能なレベルまで冷え込む恐れがある。

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