資金繰り、急増する支援要請=長期戦へ金融機関苦闘―新型コロナ

経済・ビジネス

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中小企業から金融機関への資金繰り要請が急増している。外出自粛・休業要請が全国に広がり、売り上げ低迷や資金難に陥る中小企業が増えているためだ。感染の収束は見通せず、事態は長期化の様相。金融機関は求められる出勤抑制と、融資業務増大のはざまで苦闘している。

政府が政府系金融機関を通じた実質無利子の運転資金融資を打ち出した3月以降、日本政策金融公庫に対する中小企業からの融資申し込みは増え続けている。今月の緊急事態宣言後、伸びは加速しており、件数は4月19日時点で26万件と3月末から3倍増。公庫は人員を増強するなど融資体制を強化し、融資の決定件数は大幅に伸びた。

ただし、現場の体制はほぼ限界。民間金融機関でも「4月に入り資金繰りを相談するための来店が増えた」(第二地方銀行関係者)、「公庫から相談が流れてくる」(大手行幹部)といい、ぎりぎりの対応に追われている。

業務増加に伴う人員確保も大きな問題となっている。行内での感染を防ぐためにも、交代勤務で人員を絞っているが、「各行とも感染への不安を抱えながら店舗運営をしている」(大手行関係者)のが現状だ。

先行きにはさらなる不透明感が漂う。感染者の増加に歯止めがかからず、営業の正常化が見通せないだけに、中小・零細事業者の事業環境や資金繰りは厳しくなるばかり。長野県の飲食店経営者は「4月は客足が普段の10分の1。いつまでこの状況が続くのか」と不安を募らせる。

金融機関は長期戦を見据え、融資業務の体制維持のため、不要不急の来店をしないよう呼び掛けたり口座開設の手続きをインターネットに誘導したりしているが、いずれも効果は限定的だ。

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