「外出自粛、当面維持を」=感染状況に応じ地域分類―新型コロナ、専門家会議提言

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新型コロナウイルス対策を議論する政府の専門家会議(座長・脇田隆字国立感染症研究所長)が1日開かれ、「外出や営業の自粛は当面維持することが望ましい」との提言をまとめた。オーバーシュート(爆発的患者急増)を免れ、新規感染者数は減少傾向に転じたと現状分析した一方、「再度感染が拡大すれば医療提供体制にさらなる負荷が生じる」と判断した。

緊急事態宣言は6日に期限が切れるが、政府は1カ月程度延長する案を軸に調整している。副座長を務める尾身茂・地域医療機能推進機構理事長は会合後、「対策が必要な時期が1年、半年とか誰も言えない。宣言延長は議論していないが、今のような取り組みは続けた方がいい」と述べた。

専門家会議は、人と人の接触機会を8割減らす政府目標の達成状況を分析。携帯電話の位置情報に基づくデータを調べた結果、東京や大阪の主要駅では10、20代の接触が緊急事態宣言後に8割以上減ったが、30代以上は目標に届かなかった。

提言では、感染範囲や医療提供体制に応じ、地域を2種類に分けて対応すべきだと主張。「感染状況が厳しい地域」では「新規感染者数が一定水準まで低減するまでは、(接触制限など)徹底した行動変容の要請が必要」とした。

一方で、「新規感染者数が限定的となった地域」では対策の緩和も可能としたが、「長丁場に備え、感染拡大を予防する新しい生活様式」への移行が必要と訴えた。「3密」の徹底的な回避やテレワーク、時差出勤の推進などを想定している。

これらの対策と並行し、ワクチンや治療法の開発が求められると指摘。迅速診断キットなどで早期診断を実現し、重症化を防ぐことができれば「この感染症を過度に恐れずに済むようになる」とした。

全国で続く臨時休校については「児童生徒の学習の機会を保障することも重要」とした上で、感染リスクの低減を図り、再開のあり方を検討することが必要だとした。

新型コロナウイルス対策を議論する政府の専門家会議の後、記者会見で感染状況を説明する副座長の尾身茂氏=1日午後、厚生労働省新型コロナウイルス対策を議論する政府の専門家会議の後、記者会見で感染状況を説明する副座長の尾身茂氏=1日午後、厚生労働省

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