チンアナゴ、人間忘れる?=休館長期化で顔出さず―ビデオ通話でイベント・東京

社会

新型コロナウイルスの感染拡大で3月から休館中のすみだ水族館(東京都墨田区)のチンアナゴが、砂から姿を見せなくなっている。館内に人がいない状況に慣れ、人間を「忘れた」からだと考えた同館は、チンアナゴの水槽と一般の人をビデオ通話でつなぐイベントを3日から始めた。

チンアナゴは体長30センチ程度で、体の半分ほどを砂の穴から出し、ゆらゆら動くのが特徴。同館では約300匹を飼育している。もともと警戒心が強い生き物だが、館内のチンアナゴは来館者に慣れており、開館時間中は近づいても動じなかったという。

異変が起きたのは休館後しばらくしてから。日中に飼育員が近づくと砂の中に隠れるようになった。飼育員の堀井陵平さん(28)は「初めての経験で驚いた。姿が見えず、健康管理ができなくなってしまった」と話す。

そこで同館は、タブレット端末5台を水槽前に置き、ビデオ通話アプリ「Facetime」から一般の人の通話を募るイベントを開催。外出自粛の中、自宅からチンアナゴと触れ合えるイベントということもあり、開始直後から参加希望者の着信が殺到した。

堀井さんはイベント初日のチンアナゴの様子について「(参加者が)手を振ると驚いて砂の中に逃げたこともあったが、人間の反応を見ながら恐る恐る顔を出していた」と手応えを実感。反響の大きさに「チンアナゴが愛されていると実感した。皆さんに再びお会いできる日まで健康管理に気を付けたい」と話した。

長期休館で姿を見せなくなったチンアナゴにビデオ通話を通じて呼び掛ける参加者(写真上)。同下は普段のチンアナゴの水槽(すみだ水族館提供)長期休館で姿を見せなくなったチンアナゴにビデオ通話を通じて呼び掛ける参加者(写真上)。同下は普段のチンアナゴの水槽(すみだ水族館提供)

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