コロナで受難、外国人労働者=介護・農業への就職支援―入管庁

政治・外交

新型コロナウイルスの感染拡大が外国人の就労に影を落としている。経済活動の停滞で失業者が出る一方、技能実習や今年4月に制度開始1年を迎えた「特定技能」の在留資格を得た外国人が入国制限で来日できず、介護や農業などでは人手不足が深刻化。出入国在留管理庁は職を失った外国人らに対し、介護分野などへの就労を促す方策を打ち出したが、効果は見通せていない。

技能実習生は昨年1年間で合計約19万人来日したが、入管庁幹部は「現在、新たな来日はほとんどない状態」と説明。来日できる時期のめども立っていない。介護や農業は新型ウイルスの影響下でも一定の需要があり、働き手を求める声が上がっている。

人材難に苦しむ業界がある一方、業務の縮小に追い込まれている製造業などでは、技能実習生らが解雇され、行き場を失うケースが相次ぐ。本来は企業が業績不振などでやむを得ず外国人を解雇する場合、同一の職種内で再就職先を探さなければならないが、経済情勢の悪化で受け入れ先を見つけるのが極めて困難になっているという。

入管庁はこれらの問題を解決するため、人手不足が深刻な業界に外国人材を供給する方針に転じ、従来は許されていない他職種への再就職を容認。就労を希望する外国人の申請を入管庁が取りまとめ、自治体や業界団体を通じて事業者に情報を提供、マッチングを図ることとした。

「内定取り消し」に遭った留学生にも適用し、働き手の確保と外国人の雇用環境の保全を両立したい考えだ。ただ、この措置は4月20日に始まったばかりで、どの程度の利用があるかは未知数。新型ウイルスの拡大が続けば外国人の失業者は今後も増え、抜本解決につながらない可能性もある。

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