「ロスフラワー」で感謝の輪=母の日に、廃棄の花再活用―新型コロナ

社会

10日の「母の日」を前に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛下で、行き場を失った生花を活用しようとする動きが広がっている。

大きさが規格外だったり店頭で売れ残ったりした「ロスフラワー」を、農家や生花店から買い取り、ドライフラワーとして世に出す活動をする「RIN」(東京都渋谷区)。結婚式などのイベント中止や生花店の休業が続く中、売り先を失い、花の廃棄に追い込まれた花卉(かき)農家から悲痛の声が届くようになった。同社が「丹精を込めて育てた花が捨てられるのが忍びない」と在庫分の買い取りをSNSで発信すると、「自分も協力したい」との輪が広がった。

そこで4月13日から、生産者に代わって生花を販売し始めたところ、20日ほどでバラやダリアなど5万本以上の生花が約1500人の手に渡った。同社でロスフラワーの再活用を発信する冨塚由希乃さん(22)は「予想以上の反響だった」と笑顔を見せた。

感染予防の手洗い用として、ドライフラワーを使ったせっけんも人気だ。生花とともに、母の日用の贈り物として購入する人が多いという。

花卉生産が盛んな愛知県田原市の「JA愛知みなみ」では、花の需要が通常の3~4割減少している。市場価格も低迷し、輸送費や梱包(こんぽう)に掛かる人件費で採算割れするため、各農家は出荷制限せざるを得ない状況という。

今年は10日に限らず、5月の1カ月間を「母の月」にしようと業界団体が呼び掛けている。冨塚さんは「ぜひロスフラワーを母の月のプレゼントに」と語った。

廃棄される花で作られたリースを持つ冨塚由希乃さん=6日、東京都渋谷区廃棄される花で作られたリースを持つ冨塚由希乃さん=6日、東京都渋谷区

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