消費の回復、限定的=宣言解除で1.7兆円試算も―エコノミスト

経済・ビジネス

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された39県では、店舗の営業再開や行動自粛の緩和による経済活動の活発化が予想される。第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、宣言解除によって家計消費が最大で1兆7000億円増加すると試算。ただ、感染再拡大への警戒感から「戻りは限定的」で、正常化には3年程度かかる可能性もあると指摘している。

永浜氏は不要不急とされる外食や設備修繕、娯楽などの消費について、宣言が解除された「特定警戒都道府県」以外の34県と特定警戒の対象だった5県でそれぞれ、月末までに3分の2と5割の水準まで戻るとして試算した。

しかし、それでも全国的な消費の落ち込みは14兆3000億円と、厳しい情勢に変わりはない。永浜氏は「ワクチンの普及などを考慮すれば、消費が元に戻るまで3年程度かかってもおかしくない」と話す。

ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「39県の消費が以前の水準に戻れば1カ月で6兆円程度増えるが、東京などで自粛が続く限り、完全回復は見込めない」と指摘。コロナとの長期戦の中で消費や投資を促すには、第2波到来を想定した経済下支え策や地域の特性に応じた出口戦略が求められると訴えている。

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