豊洲の魚、広がるネット販売=仲卸が窮地打開へ新サービス

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新型コロナウイルス感染拡大により飲食店の休業が続き、魚介類の需要が落ち込む中、東京・豊洲市場(江東区)の仲卸業者が消費者へのネット販売を活発化させている。それぞれグループ会社などを通じ、クロマグロやキンメダイなど、高級魚を格安で販売する例もあり、人気がじわり浸透している。

多くの鮮魚を扱う豊洲・仲卸「尾辰商店」では、4月中旬から一般向けのネット販売を開始。天然クロマグロやキンメダイ、ウニ、生ウナギのほか、大分県のブランド魚「関あじ」など、さまざまな高級魚介が料理店の仕入れ価格で買えるとあって好評だ。

同店の河野竜太朗社長によると、緊急事態宣言による飲食店の休業などで「4月の売り上げは、以前に比べ7~8割減った」と話し、販路拡大へネット販売に踏み切った。次第に注文は増え、売り上げはこれまで150万円近くに達しているという。

マグロの仲卸「山和」は、生の国産クロマグロを「さく」ではなく、700グラム以上ある皮付きのブロックで販売。価格は2000円(税、送料別)で、さばき方や調理法を動画で紹介している。渡辺和義社長は「皮はうろこを取って湯がき、(赤黒い)血合いの部分は加熱調理して食べる方法を説明しているので、いろいろなマグロの味を楽しんでほしい」と話す。

マグロのほかにはクロムツやイサキ、カツオやイトヨリなど、さまざまな魚種を含めた「すしネタセット」や「鮮魚セット」も用意。「一概には言えないが、小売店と比べて半値近いこともあるのでは」(渡辺社長)とお値打ち感たっぷり。テスト販売を終え、近く専用サイトを立ち上げ、本格的な販売をスタートさせる予定。

中央区の築地場外市場にある「築地魚河岸」にも店を出す豊洲の仲卸は、ネット販売のほか、ドライブスルーで魚を販売。注文を受け、豊洲の魚を築地で引き渡すサービスを行っており、売り上げを伸ばしているという。

豊洲の仲卸「尾辰商店」がネットで販売している高級魚(上からキンメダイ、ノドグロ、「関あじ」)=9日、東京都江東区の豊洲市場豊洲の仲卸「尾辰商店」がネットで販売している高級魚(上からキンメダイ、ノドグロ、「関あじ」)=9日、東京都江東区の豊洲市場

豊洲の仲卸「山和」がネット販売する生の国産クロマグロのブロック=11日午前、東京都江東区の豊洲市場豊洲の仲卸「山和」がネット販売する生の国産クロマグロのブロック=11日午前、東京都江東区の豊洲市場

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