入国制限解除、次の課題に=交流再開急ぐも感染リスク―新型コロナ

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の期限である今月末まで2週間となり、政府は感染抑止目的で講じている入国拒否などの水際対策をどう緩和していくかという重い課題に直面している。傷ついた日本経済の立て直しに対外交流の再開は急務だが、新たな感染者が流入するリスクと背中合わせだ。政府は難しいかじ取りを迫られている。

茂木敏充外相は15日の記者会見で、水際対策の緩和について「往来の再開には、まず日本での収束が必要だ。第2波が来ている国もあり、さまざまな情報を総合的に勘案して検討したい」と表明。緩和の優先順位に関しては、入国者の専門分野や相手国の日本経済への寄与度、日本に対する水際対策の状況などが判断材料になると指摘した。

貿易立国で、訪日外国人旅行者(インバウンド)を成長戦略の柱に据え、来年7~9月には延期した東京五輪・パラリンピックの開催を掲げる日本にとって、対外交流の早期再開は避けて通れない重要課題だ。政府関係者は「いつまでも鎖国をしているわけにはいかない」と焦りを募らせる。

日本と経済的に深いつながりのある近隣諸国からは、入国を求める動きも出ている。政府関係者によると、既に感染の峠を越えたとされる中国や韓国、もともと感染者数が少ないベトナムなどから、経済活動を活発化させるため、入国禁止措置の撤回などを望む声が寄せられているという。

感染リスクを避ける上で、ヒントになりそうなのが中韓の対応だ。両国は既に、非感染者であることを証明する「陰性証明書」を所持し、PCR検査などで改めて陰性が確認されれば、入国を許可する措置を始めている。政府関係者も、相互主義を前提に「抗体検査やPCR検査などで、陰性証明があれば中国などに行けるように考えている」と認める。

ただ、外務省幹部は「都市封鎖を解除したところは、どこも感染者がぶり返している」と懸念を隠さない。当面は国内外の感染状況を見極めつつ、手探りの対応を強いられそうだ。

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