都知事選、野党の擁立難航=コロナ禍背景に「不戦敗」も

政治・外交

東京都知事選(7月5日投開票)が6月18日の告示まで1カ月を切る中、野党の候補者擁立作業が難航している。再選出馬が確実視される小池百合子知事(67)は、都の新型コロナウイルス感染症対策で強い存在感を放つ。野党陣営では、小池氏を敵に回すのは得策でないとの判断から「不戦敗」を容認する声すら出始めた。

「まだ1カ月近くある。しかるべきときに判断すればいい」。立憲民主党の枝野幸男代表は21日、記者団から都知事選への対応を問われ、こう言葉を濁した。

都知事選に向け、立憲、国民民主、共産、社民の野党4党は、統一候補擁立を目指す方針で一致していた。しかし、春先からの新型コロナ感染拡大で政治情勢は一変。小池氏は都のコロナ対策の陣頭指揮に立つ様子が連日報じられ、露出度を飛躍的に高めた。

こうした状況に、国民の玉木雄一郎代表は18日、記者団に「現場の司令官である知事の足を引っ張っていいのか」と厭戦(えんせん)論を口にした。野党ベテラン議員は、都内の感染者が5000人規模に上ることに触れ、「都知事選には関わらない方がいい。不戦敗だ」と漏らす。

候補者選びは本命不在だ。立憲は今年3月、前川喜平元文部科学事務次官(65)に出馬を打診したものの、前川氏は固辞。一時、待望論があったれいわ新選組の山本太郎代表(45)は4月末、「小池氏の圧勝だろう。なかなか難しい」と述べ、二の足を踏んだ。共産党が宇都宮健児元日弁連会長(73)を推すとの見方があるが、立憲、国民両党は革新色が強過ぎるとみて消極的だ。

ただ、立憲にとって小池氏は2017年10月の前回衆院選で、旧希望の党代表として自分たちを「排除」した因縁の相手とあって、対立候補擁立は容易に諦められない。都連幹部は、16年参院選東京選挙区で110万票余りを得てトップ当選を果たした蓮舫氏(52)に粘り強く出馬を働き掛けているが、関係者は「出ないと思う」と明かす。

自民党は既に、独自候補擁立を断念。党本部は、小池氏の推薦も視野に対応を検討している。

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