企業活動、コロナ前提へ=在宅勤務の解除も段階的に

経済・ビジネス

緊急事態宣言の全面解除を受け、縮小していた経済活動が段階的に動きだす。感染予防へ人と人の接触機会低減が引き続き要請されており、企業は在宅勤務の活用などを組み合わせて通勤をできるだけ削減する努力を続ける。感染の第2波、第3波を想定し、感染症と共存できる働き方で事業を再構築することも課題となりそうだ。

NTTの澤田純社長は「東京を含めて解除されても、在宅勤務の解除は段階的に進めたい」との考えを示す。日立製作所は、可能な限り在宅勤務を継続し、やむを得ない場合は週1、2日程度の出勤を認める。富士通は「(新型コロナウイルス感染拡大)以前の形に戻ることはない」(時田隆仁社長)として、在宅勤務を基本とし、職場への出勤者を当面75%削減することを決めた。

在宅勤務を段階的に解除する企業でも「検温、消毒、マスク着用と(密閉・密集・密接の)『3密』回避を徹底し、会議もできるだけオンラインを活用する」(シャープ)ことが主流となる。

在宅勤務が不可能な仕事でも工夫が始まった。東芝は6月にも工場で週休3日制を導入する方向だ。月間労働時間を変えず1日に働く時間を長くし、出社率の抑制を目指す。週休3日制は経団連が検討課題に例示しており、他にも導入を探る企業がある。

トヨタ自動車は工場の昼夜二交代勤務で、夜勤開始を30分遅らせ、交代時の接触機会を減らすようにした。ホンダも「3密回避、人と人の距離確保など、感染防止の取り組みを行い、工場を稼働させている」という。

JR東日本は28日から定期列車を大幅に減らした臨時ダイヤに移行する予定を撤回。JR東海やJR西日本も減らしていた定期列車の運行本数を6月から元に戻す。臨時列車の運休は継続する。

J・フロントリテイリングは、東京都内の大丸東京店と松坂屋上野店を26日に全館で再開。サーモグラフィーによる検温やアルコール消毒、換気を徹底する。営業時間短縮と外出自粛で打撃を受ける外食業界では、ファミリーレストランのサイゼリヤが3密回避へ座席数をほぼ半減させた。日本マクドナルドは同日以降、5都道県で店内飲食を順次再開。深夜帯は持ち帰りのみとする。

経団連の中西宏明会長は25日の記者会見で「需要の回復を待つだけでなく、ビジネスモデルを変えていくことに知恵を絞るべきだ」と述べ、事業変革も検討するよう産業界に促した。

自宅でテレワークをする日立製作所の社員=25日、川崎市(同社提供)自宅でテレワークをする日立製作所の社員=25日、川崎市(同社提供)

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