人種問題に配慮、自衛策も=対応急ぐ日本企業―米抗議デモ

経済・ビジネス

米国で黒人男性が白人警官に拘束され死亡した事件に抗議するデモの拡大を受け、グローバルに活動する日本企業が対応を急いでいる。米国の根深い人種差別の問題には慎重な対応が求められており、抗議活動への配慮を示す動きが広がる。一方で暴動による被害に備え自衛策を取る企業も出ており、デモが一段と広がれば各社は難しい対応を迫られそうだ。

ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は3日夜、米抗議デモを受け、「黒人やラテン系起業家の成功を妨げる不公平な世の中を打開する」とツイッターで表明した。

同社は「有色人種の創業者や起業家が主導する企業」を支援する1億ドル(100億円強)の投資ファンドを新設する方針。SBGは「有色人種に資金提供するファンドでは最大規模になる」と説明している。

ソニーの米子会社は5日にオンラインで予定していた、年末に発売するゲーム機「プレイステーション5」のゲームソフトをお披露目するイベントを延期した。同社は「世界情勢を鑑み適切なタイミングではない」と説明。ジム・ライアン社長は「われわれはもっと重要な声が聞こえるようにしたい」とブログにつづり、デモ参加者の声に配慮する姿勢をにじませた。

一方、デモが暴動へ発展したことを受け、自衛策も広がる。ファーストリテイリングは米国で抗議活動が激化した地域にある一部のユニクロ店舗で、店の前に板を打ち付ける対策を取った。米国50店のうち47店は新型コロナウイルス感染症の影響で休業中。デモは再開時期に響きかねない。

米国で自動車を現地生産するホンダは、工場の被害はないものの、販売店の窓ガラスが割られた。車を盗まれた店もあり、被害の把握を急ぐ。

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