「全身全霊頑張った」=めぐみさんの写真ひつぎに―横田滋さん死去、遺族会見・東京

社会

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父滋さん(87)死去を受け、妻の早紀江さん(84)と息子の拓也さん(51)、哲也さん(同)が9日午後、東京都内で記者会見した。早紀江さんは滋さんを「思い残すことがないほど全身全霊頑張った」と振り返り、「片方の目をちょっと開けてうっすらと涙を浮かべ、眠るように亡くなった」と明かした。

早紀江さんによると、滋さんは病床で愚痴や弱音などを一切言わなかった。早紀江さんは毎日病院に通い、足のマッサージをするなどして看病。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で面会謝絶となったため、自宅にあるバラのスケッチに「今は会えないけれどいつもお父さんと一緒だよ」との手紙を添え、病院に渡したという。

滋さんのひつぎには、日本酒と病床に飾っていためぐみさんの写真が掲載されている新聞記事などを入れた。早紀江さんは「写真は胸の方に置いた。めぐみには会えなかったけれど、抱っこしていってほしかった」と思いを語った。

拓也さんは「正直者で真面目で優しくて、強い父親だった」と語る一方、「皆さんの前では見せなかったが、私たちの何十倍も頭にきていたと思う。姉の救出を最優先に、いつも闘っていた」と強調。哲也さんは「父が果たせなかった思いを受け継ぎ、墓前で帰ってきたと報告することが残された者の使命だ」と力を込めた。

記者会見する横田早紀江さん=9日午後、東京・永田町の衆院第1議員会館記者会見する横田早紀江さん=9日午後、東京・永田町の衆院第1議員会館

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