国内旅行、復調の兆し=地元客増、第2波懸念も

経済・ビジネス

新型コロナウイルス流行で低迷する旅行業界に復調の兆しが表れている。緊急事態宣言の解除後に営業を再開した宿泊施設では、6月以降、地元客を中心に徐々に予約が入り始めた。自治体による地元旅行への助成も需要を下支えしている。ただ、訪日外国人旅行者(インバウンド)の復調は期待できず、コロナ感染第2波の懸念も残り、先行きは楽観できない。

「国内旅行のキャンセルは出尽くした」(日本旅行)。同社では6月に入り新規の問い合わせが増えてきた。予約システムを手掛けるトリプラ(東京都中央区)によると、国内ホテル300施設で同社システムを介した予約件数は4月中旬に最低となったが、5月下旬には新型コロナ前の7割まで回復した。

足元の需要をけん引しているのは近隣への旅行だ。プリンスホテル(東京都豊島区)は「マイカー移動の客を中心に予約が伸びている」と話す。

自治体の支援も後押しする。群馬県は県民限定で県内での宿泊費の一部を補助するキャンペーンを開始。草津温泉の旅館「望雲」ではこれまで1割程度だった地元客が多数訪れるようになった。「6月の売り上げは前年の6割ぐらいまで戻る」と胸をなで下ろす。

長崎県雲仙市の「福徳屋旅館」も県と市の支援で売り上げが回復してきた。担当者は「地元で楽しめる場所があることを再認識してもらえる機会になれば」と話す。

19日には都道府県をまたぐ移動が解禁される。客足は回復してもコロナの不安は拭い去れず、旅行業界では期待と不安が入り交じる。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 経済調査・分析 販売・価格改定・販促・見本市など 日本 東京都