河井前法相、現金提供認める=買収否定、「妻と共謀ない」―公選法違反・検察当局

社会

昨夏参院選をめぐり、広島県の地元政界に多額の現金が配布された公選法違反事件で、買収容疑で逮捕された衆院議員で前法相、河井克行容疑者(57)=自民離党=が周囲に県議らへの現金提供を認めていたことが22日、関係者への取材で分かった。買収の意図は否定し、東京地検特捜部の調べに対し、「妻と共謀していない」などと供述したという。

検察当局は、克行容疑者の関係先から現金配布先とみられる地元県議の名前などが列挙された複数の「買収リスト」を押収。多くを克行容疑者自らが配布し、買収を主導したとみて捜査している。

関係者によると、克行容疑者は周囲に県議らへの現金提供を認めた。18日の逮捕直後、「不正な行為は一切していない」と容疑を否認しており、買収の意図を否定しているとみられる。調べに対し、参院議員の妻、案里容疑者(46)=同=との共謀を否定。「案里が現金を配ったかどうかも知らない」と説明したという。

案里容疑者は「違法な行為をした覚えはありません」と否認している。

克行容疑者は2019年7月の参院選で案里容疑者が自民党の公認を得た同3月以降、県議や地元首長ら計94人に対する総額約2570万円の買収容疑で逮捕された。案里容疑者は、このうち5人への計170万円について、克行容疑者と共謀した疑いが持たれている。

現金配布は同4月の統一地方選の前後に集中しており、県議や市議らの多くは検察当局の任意の事情聴取に受領を認め、「陣中見舞い」や「当選祝い」名目だったと説明。参院選での支援要請と受け止めた県議らもいた。

克行容疑者は現金配布時、県議らに「寄付」として処理するための領収書発行を求めておらず、検察当局は違法性を認識していたことの裏返しとみて調べているもようだ。

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