にぎわい復活へ、試行錯誤=観光地、感染対策に躍起―新型コロナ

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新型コロナウイルス感染拡大の影響に苦しむ観光業界が、にぎわいを取り戻そうと試行錯誤を重ねている。県境をまたぐ移動の自粛要請も解除され、集客拡大に向け感染対策にも余念がない。

札幌市郊外の一棟貸し切り型の戸建てホテル「SAKURA定山渓 膳」。5月に営業を始めたばかりだが、他の客や従業員とほぼ接触せずに宿泊できると人気だ。

宿泊手続きは、玄関前に設置されたタブレットを操作をするだけ。食事は従業員が客室に設けられた配膳ボックスに置く仕組みで、宿泊客と従業員が接触する機会は原則として緊急時だけだ。

運営会社によると、徹底した省人化は人手不足対策のためだったが、結果的に接触機会の削減という感染対策につながった。担当者は「全棟が(予約で)埋まる日もある。コロナが収束すれば、インバウンド(訪日外国人)の客も獲得できるかもしれない」と期待を寄せる。

観光客に人気が高い沖縄県の離島でも、感染拡大防止に力が入る。

石垣市は近隣の竹富町、与那国町とともに、宿泊施設と協定を結び、チェックアウトから3日後、宿泊客に電話で体調を確認する「追跡調査」をしている。感染から平均5~6日で発症することを踏まえ、発症した場合に濃厚接触者の特定がしやすくなるよう長期滞在を推奨。1週間以上の予約を優先して受け入れるように呼び掛けている。

石垣市の担当者は「来島経路が航空機に限られ、ほぼ例外なく宿泊するため、宿泊施設の協力があれば客の滞在日程などが把握できる」と自信を見せる。

ただ、医療体制の不備など離島地域に特有の事情もあり、依然として観光客の受け入れには警戒感が残る。与那国町観光協会の担当者は「県外からの客も増えているが、正直歓迎ではない。月並みな対策だけで受け入れるのは不安」と話した。

新型コロナウイルス感染防止のため、ホテルの部屋に設置された配膳ボックス=17日、札幌市南区新型コロナウイルス感染防止のため、ホテルの部屋に設置された配膳ボックス=17日、札幌市南区

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