兼業・副業時間、自己申告=上限超過も企業の責任問わず―成長戦略素案

政治・外交

政府は3日の未来投資会議(議長・安倍晋三首相)に今月中旬の閣議決定を目指す成長戦略実行計画の素案を提示した。兼業や副業の拡大に向けたルールを今秋にも導入。兼業・副業の労働時間は社員の自己申告で把握し、申告漏れなどで通算労働時間が残業規制を超えても本業企業の責任を問わない。これにより、労務管理の難しさから慎重だった企業の方針転換を促す。

安倍首相は会議の席上、「多様な働き方への期待が高くなっている。働く人の目線に立ってルール整備を図る」と強調した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークが拡大しているのに伴い、通勤などがなくなって時間に余裕ができ、兼業・副業を望む人が増えている。企業にとっても社員に限らず多様な人材を活用できる利点がある。ただ、労働基準法では本業と副業の労働時間を通算して管理する必要があり、企業からは「副業先での労働時間の把握が困難」との声が出ていた。申告漏れや虚偽申告で残業時間の上限規制を超えても副業を認めた企業が責任を問われないようにする。

新型コロナ拡大に伴う仕事のキャンセルが続出し、法的保護の不備が表面化したフリーランスの労働環境の整備も進める。発注企業からの不利な扱いを防ぐガイドラインを年内にも定め、取引条件の一方的変更は独占禁止法違反などと明示する。

感染予防のため現金によらない会計へのニーズが高まっているのを機に、キャッシュレス決済を普及させるため、銀行間の送金手数料の引き下げを進める。銀行間決済システムへのキャッシュレス決済事業者の参加も検討する。

未来投資会議で発言する安倍晋三首相=3日午後、首相官邸未来投資会議で発言する安倍晋三首相=3日午後、首相官邸

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