人吉市で浸水4.3メートル=熊本大調査「過去最大級」―依然16人不明・九州豪雨

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豪雨による大規模な浸水被害を受け、18人が死亡した熊本県人吉市で、市街地の浸水が高さ4.3メートルに達していたことが8日、熊本大くまもと水循環・減災研究教育センターの調査で分かった。調査を担当した石田桂助教(水文気象学)は「過去最大級の浸水被害だった」と指摘している。

同センターによると、4.3メートルの浸水高が確認されたのは、支流の山田川との合流地点に近い球磨川右岸。青井阿蘇神社付近の電柱に1965年と71年の「洪水痕跡」のプレートが設置されており、それぞれ2.1メートル、1.1メートルだったが、今回は65年の浸水高の2倍を超え、民家の2階に達していた。

一方、梅雨前線の影響で8日午前も西日本から東日本にかけて広い範囲で激しい雨が降った。これまでに58人が死亡したほか、依然として16人が行方不明で、自衛隊などによる捜索が続いた。

大分県によると、8日午前0時ごろ由布市湯布院町湯平で4人が乗った車が流されていると119番があった。同市挾間町でも車が流され、県などが確認を急いでいる。このほか熊本県で10人、鹿児島県南さつま市と大分県日田市で各1人が不明となった。

福岡県では大牟田市など南部を中心に、計約4000軒の家屋の浸水被害が確認された。久留米市では水位が下がらず、復旧作業が難航している。

国土交通省によると、8日正午時点で氾濫危険水位を超えているのは美女川(宮城県)、木曽川(長野、岐阜県)、犀川(長野県)、姉川(滋賀県)、山ノ井川(福岡県)。豪雨による土砂崩れは九州や四国を中心に18県で123件に上った。

鉄道は同日までにJR九州の肥薩線や久大線、くま川鉄道湯前線で川に架かる橋が流失するなどの被害が確認された。九州新幹線は熊本―鹿児島中央間の上下線で本数を減らして運行。JR鹿児島線や日豊線など在来線も一部区間で運転を見合わせた。

増水被害で出た災害ごみを屋外に運び出す人々=8日午後、熊本県人吉市増水被害で出た災害ごみを屋外に運び出す人々=8日午後、熊本県人吉市

球磨川の氾濫で浮き上がったJR肥薩線の線路=8日午後、熊本県八代市球磨川の氾濫で浮き上がったJR肥薩線の線路=8日午後、熊本県八代市

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