外食・小売りで再編加速=新型コロナが対応迫る

経済・ビジネス

新型コロナウイルスの感染拡大が業績を直撃する小売りや外食業界で、企業の合併・買収(M&A)が活発化してきた。外出自粛や在宅勤務の浸透など生活様式や消費行動が様変わりする兆しを見せ、従来の事業モデルでは生き残れないとの危機感が台頭。「新常態」での収益力強化へ企業の合従連衡が進みそうだ。

焼き肉チェーン「牛角」などを展開する外食大手コロワイドは9日、定食店を手掛ける大戸屋ホールディングス(HD)にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。昨年、大戸屋HDの筆頭株主となったコロワイドは、食材調達や物流の共通化の提案を拒否されるなど対立。事態打開へ子会社化を狙う。

経営状況はともに厳しい。大戸屋HDは2020年3月期連結決算が上場以来初の最終赤字に転落。コロワイドは200に迫る店舗閉店を決めた。両社に限らず資本規模の小さい企業が多い外食業界の経営は厳しく、ペッパーフードサービスはステーキチェーン「ペッパーランチ」を投資ファンドに売却すると決定した。

伊藤忠商事のTOBに賛同したコンビニエンスストア大手ファミリーマート。新型コロナの影響で、4、5月の既存店売上高は大幅減となった。沢田貴司社長は「都市部の店舗は厳しい数字が続いている」と明かす。セブン―イレブン、ローソンも窮状は同じだ。

コンビニは19年に初めて店舗数が減少に転じるなど飽和状態だ。ファミマは、全国農業協同組合連合会(JA全農)などJAグループの出資受け入れも決めており、成長持続へ異業種との提携がコンビニ業界で進みそうだ。

新型コロナは内外企業に変革を迫っている。コンビニ業界同様、業種の垣根を越えた連携や買収が加速する可能性がある。

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