デジタル化加速へ司令塔=豪雨頻発で防災対策拡充―骨太方針

政治・外交

政府は17日の臨時閣議で、経済財政運営の基本指針「骨太の方針」と成長戦略を決定した。新型コロナウイルス感染拡大であらわになった行政のデジタル化の遅れを取り戻すため、政府に新たな司令塔を設置。今後1年間を「集中改革期間」として行政手続きのオンライン化を加速する。感染症対策を強化して経済活動の正常化を目指すほか、豪雨災害の頻発を踏まえて防災・減災対策の拡充も掲げた。

安倍晋三首相は同日の経済財政諮問会議と未来投資会議の合同会議で「新型コロナ流行という歴史的な危機に直面する中、わが国として思い切った社会変革を果敢に実行し、自らの未来を切り開いていく」と強調した。

骨太方針でデジタル政府の実現を「一丁目一番地の最優先政策課題」と位置付けたのは、IT化の不備による給付金の支給遅れなど新型コロナ対策で大きな混乱を招いたためだ。このため、内閣官房に民間専門家を含む司令塔機能を設置。行政手続きでは「書面・押印・対面」を原則不要とし、省庁ごとにオンライン利用率を引き上げるための目標を定める。

ポストコロナ時代の「新たな日常」に向け、教育や医療など社会全体のデジタル化も加速。遠隔教育やオンライン診療拡大の検証を進めるほか、テレワーク普及へ数値目標を設定する。

コロナ禍で落ち込む経済の再生では「4月、5月を底として内需主導で成長軌道に戻す」と強調。感染防止と経済活動の両立に向け、PCR検査を戦略的に拡充する。

自民、公明両党から要望があった防災・減災対策では、2020年度末で期限を迎える国土強靱(きょうじん)化の3カ年緊急対策(事業規模約7兆円)後も「必要・十分な予算」を確保するとした。

一方、成長戦略では多様な働き方を促すため、兼業・副業の労働時間管理で自己申告制導入などのルール整備やフリーランス保護を盛り込んだ。キャッシュレス決済普及のため銀行間の送金手数料引き下げも進める。

経済財政諮問会議・未来投資会議の合同会議で発言する安倍晋三首相(左)=17日午後、首相官邸経済財政諮問会議・未来投資会議の合同会議で発言する安倍晋三首相(左)=17日午後、首相官邸

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