「東京外し」で1.5兆円減=GoTo経済効果―民間試算

政治・外交

22日に始まった政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンは、東京発着分が適用対象から外れた。民間では、消費の押し上げ効果が年1兆5000億円余り減るとの試算が浮上。また新型コロナウイルスの感染拡大の要因にもなりかねず、「需要を喚起しようとしながら、逆に冷やしている」(第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミスト)との批判もある。

キャンペーンは1泊2万円(日帰り1万円)を上限に国内旅行代金の5割を事実上割り引く。予算額は1兆3500億円。当初は全国が対象だったが、政府は感染拡大が続く東京を外し、キャンセル料の補償方針を決めた。

野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、宿泊や交通・飲食費といった消費の押し上げ効果について、当初は年8兆7000億円と試算していたが、東京外しにより1兆5400億円分が減るとみる。「感染が拡大している時期にやるべきではなかった」と強調する。

永浜氏は、需要創出効果は当初の6割程度にとどまる可能性があると予想。「人の移動で感染が広がり、再び経済活動を抑制することになれば、かえって大きな損失が生じる」と述べ、旅行促進より、ドイツなどのように期限付きで全品目に軽減税率を導入すべきだと訴えた。

一方、大和総研の鈴木雄大郎エコノミストは、「感染が拡大していない地域では、地元の魅力を発見する『マイクロツーリズム』を自家用車で楽しむなど新しい旅の形を模索する方法もある」と話している。

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