「おくやみ窓口」で遺族負担軽減=自治体向け支援ナビ―政府

政治・外交

住民の死亡に伴う手続きをワンストップで担う「おくやみ窓口」を設置する動きが自治体の間で徐々に広まっている。年金や保険、税など多岐にわたる手続きにワンストップで対応することで、窓口でのたらい回しや手続き漏れを防ぎ、遺族の負担軽減を図る。窓口設置を後押しするため、政府は5月、自治体向けに支援システムの提供を開始。これまでに数十件の申請が寄せられている。

全国で最初に設置したのは大分県別府市の2016年5月で、19年度末までに少なくとも24自治体が導入している。名称や仕組みはさまざまだが、遺族に寄り添う観点から、手続きの円滑化を図るのが目的。介護保険の被保険者証や健康保険証の返納など、各担当課を回れば半日程度かかる手続きを1時間程度に短縮できるようになる。

17年11月に「おくやみコーナー」を設置した三重県松阪市では、各課に必要な手続きを照会した上で、ワンストップで申請を受け付ける。担当課で手続きが必要な場合は、職員が窓口まで案内する。1日平均5~6人が利用し、同コーナーだけで完結した手続きは全体の半数に上る。同市の担当者は「どこから手をつけていいか分からないという遺族の心理的負担の軽減効果は大きい」と解説する。

こうした事例を踏まえ、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室は5月、遺族が必要となる手続きを抽出できる新システム「おくやみコーナー設置自治体支援ナビ」を開発・作成し、希望する自治体に提供を始めた。

支援ナビでは「世帯主かどうか」「公的年金を受給していたか」など30問程度の質問に答えれば、129種類の手続きから必要なものを抽出して一覧で表示。窓口設置に関するガイドラインも策定した。同室は「支援ナビを窓口設置のきっかけにしてもらいたい」と話している。

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