GSOMIAカード封印か=表向きは「いつでも終了」―韓国

政治・外交

【ソウル時事】昨年韓国側が一時破棄を通告し、日韓対立の大きな火種となった軍事情報包括保護協定(GSOMIA)。韓国側は表向きは「いつでも終了できる」との立場だが、実際には米国の強い圧力で破棄を断念した経緯もあり、日本けん制のため破棄を再び提起するのは困難な状況だ。「GSOMIAカード」は当面封印される公算が大きい。

協定の有効期間は1年で、協定上は毎年8月24日までに破棄を通告しない限り、11月23日に自動延長される。昨年は韓国側が日本の輸出管理厳格化への対抗措置として、8月下旬に協定の破棄を通告したが、延長期限ぎりぎりの11月22日に通告の効力を停止し、破棄は回避された。

韓国外務省報道官は今月4日の記者会見で協定の延長期限について、「協定はいつでも終了できる。1年ごとに延長するという概念は現在は適用されない」と述べた。韓国側の決断次第でいつでも協定を破棄できるため、事前通告や延長の期限に合わせて何らかの行動を取る必要がないという解釈だ。

文在寅政権にとって日米韓連携を重視する米国の強い反発を押しのけて、協定破棄を決断するのは難しい。日本の輸出管理厳格化をめぐっても、世界貿易機関(WTO)が韓国の要請で紛争処理小委員会(パネル)の設置を決め、調停手続きに移行している。このため、韓国側は対抗措置だった「GSOMIAカード」を再提起する名分がないという見方がある。

野党・未来統合党の白宗憲議員は文大統領が協定に基づき、北朝鮮のミサイル情報を日本に提供するよう国防省に指示していると指摘。「表向きにはいつでも協定を破棄できるかのように振る舞っているが、実際の行動は違う。外交関係を国内政治に利用してはならない」と非難した。

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