サンマ、今年も高値=回遊少なく不漁の公算

経済・ビジネス

今年もサンマが不漁に見舞われそうだ。資源量が減少している上、海洋環境の変化などから日本周辺に回遊してくるサンマが少ないことが理由。漁獲量は過去最低だった前年をさらに下回り、スーパーの店頭には高値で並ぶ公算が大きい。大衆魚だった「秋の味覚」は食卓から一段と遠のきそうだ。

国立研究開発法人の水産研究・教育機構によると、サンマと同じ餌を食べるマイワシが日本近海で増えているため、回遊が減る見込み。同機構の巣山哲主幹研究員は「漁獲量が昨年を下回る可能性がかなり高い」と話す。

しかも、餌を十分に食べられず、1匹100グラム程度と前年より1割以上やせたサンマが多くなるという。漁の最盛期は例年より1カ月ほど遅い10月中下旬になる見通し。

サンマ漁は8月下旬から本格化する。全国に先立って漁が始まった北海道では7月、釧路市の地方卸売市場で初物が1キロ4万円強で競り落とされ、店頭価格は1匹5980円の高値が付いた。

サンマは近年不漁続き。2000年代後半は30万トン以上取れた年もあったが、19年は4万5800トンと過去最低を更新した。サンマが日本周辺に回遊してくる前に、中国と台湾の漁船が公海で大量に先取りしていることが原因の一つとされる。

水産庁は太平洋で漁を行う国・地域に対し、漁獲量の制限を働き掛ける考え。ただ、新型コロナウイルス感染拡大を受け、6月に予定されていた漁業資源管理の国際会議が延期され、開催のめどは立っていない。

市場に入荷したサンマ=7月16日、東京都江東区の豊洲市場市場に入荷したサンマ=7月16日、東京都江東区の豊洲市場

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 流通・物価(CPIなど物価指数) 日本