「黒い雨」訴訟、政府が控訴=広島県・市も、国方針受け入れ

社会

原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びたのに被爆者健康手帳などの交付申請を却下されたのは違法として、住民らが却下処分取り消しなどを求めた訴訟について、国と広島県、広島市は控訴期限の12日、原告全員に手帳交付を命じた一審広島地裁判決を不服として広島高裁に控訴した。

県と市は国に控訴断念を申し入れていたが、三者による協議の中で、国が援護対象区域の拡大について検証する意向を表明したため、政府方針を受け入れた。

訴訟では原爆投下時、国が定める援護対象区域外に住んでいた男女84人が、黒い雨を浴びて健康被害を受けたとして県と市に手帳交付などを請求した。

7月29日の判決で地裁は、援護対象者の認定について、特定の降雨域を単純に当てはめるべきではなく、体験者の証言を個々に吟味する必要があると指摘。「(黒い雨の)降雨域はより広範囲で、原告らはいずれも暴露したと認められる」と述べ、原告全員への手帳交付を命じていた。

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