「鉄印帳」人気で増刷=1万冊、路線維持に期待―三セク鉄道

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全国の第三セクター鉄道に乗った証しを集められる「鉄印帳」が人気だ。三セク鉄道40社でつくる協議会が企画したもので、7月10日に販売を開始したところ、1カ月もたたず完売した。大幅に増刷し、18日から販売を再開する。新型コロナウイルスの影響で乗客が減って経営が厳しくなる中、関係者は「鉄道旅の思い出と一緒に路線を残すことにもつながれば」と期待している。

鉄印帳は寺社を巡って御朱印を集める「御朱印帳」の鉄道版だ。1冊2200円で、三セク鉄道の駅窓口で買える。鉄印帳と乗車券を提示すれば、鉄道1社ごとに独自の「鉄印」をもらえる。記帳料は300円から。40社分すべて集めると特製のカードを入手できる。

協議会は当初5000冊を用意し、各社に110冊を割り当てた。実際に鉄道に足を運んでもらうため、駅窓口での販売を基本とした。ただ、販売開始後は早いところで数日で完売。8月5日には追加で割り当てた分を含め、全社で売り切れたという。協議会事務局次長の本棒公二さんは「これまでは鉄道に乗っても記念品がなかった。鉄印帳は思い出として残り、地方鉄道を巡るきっかけにもなる」と力を込める。

増刷は初版の倍となる1万冊。色は現在、紺1種類だが、ピンク、緑、水色、黒を加える。購入者の大半を男性が占めており、女性ファンの獲得につなげる。

三セク鉄道は経営基盤が弱く、2019年度は40社中33社が赤字だ。度重なる災害やコロナ禍が乗客の減少に拍車を掛けている。7月の豪雨ではくま川鉄道(熊本県人吉市)、肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)が被災した。本棒さんは「地方鉄道にとって厳しい状況が続くが、いろんな人に乗ってもらうことが路線維持につながる」と話している。

会津鉄道に乗るともらえる「鉄印」(同社提供)会津鉄道に乗るともらえる「鉄印」(同社提供)

18日から販売を再開する「鉄印帳」(右)と駅窓口で掲示する広告=11日、東京都墨田区18日から販売を再開する「鉄印帳」(右)と駅窓口で掲示する広告=11日、東京都墨田区

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