会わずに顧客開拓=ネット活用、営業「新常態」

経済・ビジネス

新型コロナウイルスの感染拡大で外回り営業に制限がかかる中、中小企業がインターネットを利用した商談を積極化している。豊富な企業情報を持つ金融機関も支援に乗り出し、一度も会わずに顧客を開拓する企業も出てきた。コロナを前提とする「新常態」へ、デジタル技術で既存制度を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)が営業面でも加速している。

「東京の卸売会社に除菌用ウエットシートの販路が広がった」。大阪市の医療品販売会社ハクゾウメディカル営業部の担当女性社員は、医療法人以外の契約獲得に喜びを隠さない。

顧客開拓には、三井住友銀行のマッチングサービス「ビズクリエイト」を利用した。このサービスは1200件を超える商品や技術・ニーズが登録されており、関心を持った企業と登録者との間を銀行が無料で取り持つ仕組み。商談は全てメールで進め、「(顧客に)会わずに成約できた」(前出の女性社員)という。

同行によると、こうしたネット商談は3~6月で計576件に上り、前の4カ月から倍増した。池口亮二法人戦略部長は「コロナの下で非対面がキーワードになった」と、今後の利用拡大に期待する。

三浦半島の有機野菜などを扱っている八百屋さん「大野菜」(横浜市)は、横浜信用金庫(同)の紹介でベンチャー企業のココペリ(東京)のネット商談サービスを使い、大手百貨店に販路を開拓した。大野菜の大野誠次社長は「小さな企業の独力ではできなかった」と手応えを感じている。

製造業を中心としたマッチング事業を手掛けるリンカーズ(東京)は、地方銀行などと業務提携を拡大。金融機関の介在が企業の安心感につながって各地で紹介案件が増えており、提携先の北陸銀行では2019年度の成約件数が2年前の3.6倍になった。厳しいビジネス環境が続く中、今後も連携は広がりそうだ。

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