安倍首相、連続在職2799日=24日に記録更新―健康不安抱え正念場

政治・外交

安倍晋三首相の連続在職日数が2012年の政権復帰から24日で2799日となり、歴代最長を記録する。国政選挙を連勝に導く強さを背景に「安倍1強」体制を築き、政治の安定を図る一方、長期政権のおごりも指摘された。自らの自民党総裁任期満了まで残り1年余り。健康不安説も取り沙汰される中、政権の総仕上げへ正念場となる。

これまでトップは大叔父の佐藤栄作で更新はほぼ半世紀ぶり。23日に歴代1位の佐藤と並ぶ。第1次政権を含む通算在職日数は昨年11月に戦前の桂太郎の記録を抜いた。

12年12月の衆院選で旧民主党に勝利した首相は5年ぶりに政権に返り咲いた。約1年と短命に終わった1次政権の反省から、理念先行の政治スタイルを封印。看板政策「アベノミクス」を掲げ、経済再生に最優先で取り組んだ。

大型国政選挙は19年参院選まで6連勝で「1強」の土台となった。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官ら政権の骨格は維持。国論を二分する難しい課題は「官邸主導」で乗り切った。消費税を5%から2回に分けて10%まで増税。憲法解釈変更で集団的自衛権行使を一部認め、安全保障関連法も成立させた。

一方、政権の長期化とともに緩みが目立つようになった。森友・加計学園や「桜を見る会」をめぐる首相関係者の優遇が問題視されるなど、野党から「権力の私物化」をたびたび追及された。

今年に入ってからは、新型コロナウイルスへの対応で「後手」批判を浴び、政府の混乱も露呈。与党の圧力で国民への10万円給付に方針転換するなど政権内の力学変化を印象付けた。今月17日には長時間の検査を受け、政界に健康不安説が広がった。

憲法改正、ロシアとの北方領土交渉、北朝鮮による日本人拉致問題解決など、首相が自らの任期中の実現を目指す内政・外交の課題はなお積み残されている。「歴代最長」に見合う実績を残せるか、残り任期は首相の本気度が問われることになりそうだ。

「桜を見る会」であいさつする安倍晋三首相(中央)=2019年4月、東京都新宿区「桜を見る会」であいさつする安倍晋三首相(中央)=2019年4月、東京都新宿区

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