代替肉市場に活気=新規参入で新商品効果―コロナ禍も後押し

経済・ビジネス

大豆などの植物性たんぱく質を原料にした代替肉の食品市場が活気づいている。大手食品企業の相次ぐ参入による新商品効果で、ハンバーグや空揚げ、カレーなどの品ぞろえが増えた。新型コロナウイルスの感染拡大で、家庭での食事の機会が増す中、消費者の健康志向もあり、各社は市場拡大の好機ととらえている。

植物由来の代替肉は、大豆の場合、油を搾った後の脱脂大豆を高温や高圧で加工(大豆ミート)し、水を加え、調味液で味を調えて作る。低脂質で食物繊維が豊富な上、味や食感は食肉と遜色のない水準まで近づき、昨年あたりからにわかに関心が高まっている。

食肉大手の日本ハムは3月、大豆やこんにゃくを原料にしたソーセージや、キーマカレーなど計5品を発売し、家庭向け市場に本格的に参入した。「食に多様性を求める声に応えていきたい」と話す。

ファストフード大手のモスフードサービスは、乳製品などの動物性食材を使わず、野菜と穀物が主原料の「グリーンバーガー」を5月から売り出した。

大塚食品は、手軽さを売りに、電子レンジで調理可能な冷蔵タイプのハンバーグなど4品を発売。マルコメは、マーボー豆腐などの料理で、ひき肉代わりに使える乾燥タイプの大豆ミンチを販売している。

消費者の健康や栄養、食肉生産がもたらす環境負荷への意識の高まりに加え、コロナ禍で、巣ごもりや持ち帰り需要が増えている。食品業界では「ライフスタイルを見直す動きが広がり始めた」(モスフード)との見方もある。

市場調査会社シード・プランニング(東京)は、国内の植物由来の代替肉市場について、2020年が346億円、10年後の30年には2.3倍の780億円に拡大すると予測する。長年、原料の大豆ミートを企業に供給する不二製油は「納豆や豆腐など、大豆は日本食になじみの深い食材。幅広い層に受け入れられやすい」と、市場の潜在力と拡大に期待している。

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