自民、来月15日までに新総裁=岸田・石破氏意欲、菅氏の名も

政治・外交

安倍晋三首相(自民党総裁)が28日、辞任の意向を表明したことを受け、自民党は後継総裁選びに入った。9月15日までに総裁選を実施し、同月中に新政権を発足させる方針だ。党執行部は約100万人の党員が参加する本格的な総裁選とすることには否定的。総裁選の方法も後継レースを左右しそうだ。

岸田文雄政調会長(63)は28日、新潟市で記者団に、総裁選出馬の意欲は「変わらない」と表明した。石破茂元幹事長(63)もBS番組で「私が立候補しないというのはまずない」と出馬を目指す考えを強調。別の番組では「党員の権利をきちんと尊重するのは必要だ」と述べ、党員投票が望ましいとの認識を示した。

首相を政権中枢で支えてきた菅義偉官房長官(71)を推す声がある。茂木敏充外相(64)、河野太郎防衛相(57)らも「ポスト安倍」候補として名前が挙がる。党内最大派閥である細田派に所属し、首相に近い下村博文選対委員長(66)は記者団に「同志とよく相談したい」と述べた。麻生太郎副総理兼財務相は28日夜の麻生派会合で「私自身が自民党総裁を目指すことはない」と述べ、自身の出馬を否定した。

自民党は臨時役員会を開き、総裁選の方法や日程について二階俊博幹事長に一任した。9月1日の総務会で決定する。

立候補には国会議員20人の推薦が必要。(1)所属国会議員394人の投票(1人1票)(2)党員・党友投票を基に算出される地方票(議員票合計と同数)―をめぐって争う。地方票は各候補者の得票数をドント方式で配分する。

ただ、党則は「特に緊急を要する」場合は党大会に代わる両院議員総会を開き、国会議員と都道府県連代表各3人のみの投票で後任を選出できると規定。2007年に第1次政権の安倍首相が任期途中で辞任した際はこの方式が採られた。党員投票なら世論調査で人気の高い石破氏有利との見方があるが、二階氏は28日、党本部で記者団に「時間の問題もある」として慎重な姿勢を見せた。下村氏も民放番組で、両院議員総会で選出するとの見通しを示した。

各派閥も緊急会合を開き、総裁選へ動きだした。石破、岸田両氏はそれぞれが率いる派閥の意向を踏まえて最終判断する。

菅氏は第2次安倍政権発足以降、一貫して内閣の要を務めてきた経緯があり、政策の継続性の観点から適任だとの見方が出ている。菅氏は総裁選を事実上取り仕切る二階氏(二階派会長)と良好な関係にあり、同氏が菅氏の後ろ盾になるとの観測もある。

新総裁の任期は、安倍首相の総裁任期である来年9月まで。新総裁は臨時国会で第99代首相に指名される見通し。

安倍晋三首相の辞意表明を受け、記者団の取材に応じる自民党の二階俊博幹事長(中央)=28日午後、東京・永田町安倍晋三首相の辞意表明を受け、記者団の取材に応じる自民党の二階俊博幹事長(中央)=28日午後、東京・永田町

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