百貨店、広がる空白県=そごう・西武など閉店―コロナも逆風

経済・ビジネス

大手百貨店のそごう・西武は31日、そごう徳島店(徳島市)など4店舗の営業を一斉に終了した。地場の大沼本店(山形市)が閉店した山形に続き、徳島が全国で2番目の百貨店空白県となる。福島市でも老舗・中合福島店が同日、146年の歴史に幕を下ろした。

閉店に際し、中合を訪れた同市内の男性(80)は、「中心部のにぎわいが失われないか心配だ」と話したが、市場衰退が避けられない中、今後も各地で店じまいが続きそうだ。

百貨店は、他の小売り業態やインターネット通販(EC)との競合に押され、長らく苦境が続いてきた。さらに、消費税増税や新型コロナウイルスによる外出型消費の落ち込みが逆風となり、不振に拍車が掛かっている。

日本百貨店協会によると、2019年の全国売上高は5兆7547億円と、ピーク時の9兆7130億円(1991年)から約4割減少した。今年は8月末までに、13に上る協会加盟店が閉店し、特に地方での業績悪化が鮮明だ。撤退を決めた地方店の関係者は、「顧客が高齢化し、若者もECや郊外の商業施設に流れ、打つ手がなかった」と語る。

追い打ちを掛けたのが新型コロナだ。営業時間短縮や臨時休業を余儀なくされた3月以降、全国で売り上げが急減し、回復を見通せない状況が続く。昨年10月の消費増税後に売り上げを支えた訪日外国人客も入国制限に伴いほぼ消失。打撃は大手の東京、大阪の旗艦店にも広がった。

今後も松坂屋豊田店(愛知県豊田市)や三越恵比寿店(東京都渋谷区)など、各地で不採算店の閉鎖が決まっている。各社はECや不動産、金融など多角化に活路を見いだそうと必死だ。

営業を終え頭を下げるそごう西神店関係者=31日、神戸市営業を終え頭を下げるそごう西神店関係者=31日、神戸市

営業最終日の中合福島店で手書きのメッセージが貼られたボード=31日、福島市営業最終日の中合福島店で手書きのメッセージが貼られたボード=31日、福島市

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