5兆円へ「あらゆる施策」=30年食品輸出目標―野上農水相

政治・外交

野上浩太郎農林水産相は18日のインタビューで、農林水産物・食品の年間輸出額を2030年に現在の5倍超に当たる5兆円に引き上げる政府目標について、「あらゆる施策を講じていく」と述べ、達成に強い意欲を示した。

―輸出5兆円に向けた方策は。

食に関する国内市場が縮小する中、輸出は農林漁業者の所得向上を実現させる戦略の一つ。和牛の頭数増や、輸出向けのリンゴ、緑茶などの生産基盤強化に取り組む。世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響があるが、商流を途切れさせないための支援をする。

―コメ輸出の方針は。

生産基盤維持のため、海外の需要を取り込んで輸出を拡大することは重要だ。そのためには、各国・地域のニーズを踏まえた市場開拓や、輸出用米の作付け拡大が必要。中国などに対し、(日本産米の)輸入規制緩和も働き掛ける。

―20年産米が需要減少により、価格下落の懸念がある。

主食用から飼料用への転換が進むよう、農水省の職員が産地に出向いて意見交換をしている。コメ政策の基本は、自らの経営判断による需要に応じた生産・販売だ。生産者の皆さんは、しっかり考えて適切に判断してほしい。

―農業分野のデジタル化をどう推進するか。

農業の労働力不足に対応し、成長産業化させるため、農業デジタルトランスフォーメーション(DX)を実現することが不可欠。スマート農業の現場実装や、行政手続きのオンライン化、スマートフォンアプリによる農家への情報提供を進めている。

―サンマが不漁だ。

19年の漁獲量は過去最低だった。原因は水温や海流の変化によるところが大きいが、(中国など)外国漁船の影響も否定できない。(サンマの資源管理を協議する)北太平洋漁業委員会(NPFC)で昨年初めて総漁獲枠が決まったが、国別枠の設定に向けて引き続き努力する。

報道各社のインタビューに答える野上浩太郎農林水産相=18日午後、農水省報道各社のインタビューに答える野上浩太郎農林水産相=18日午後、農水省

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