ブランド果樹の保護徹底=36品種、中韓で無断流通か―法改正目指す・農水省

政治・外交

農林水産省は24日、中国と韓国のインターネットサイトで売られている種苗の中に、イチゴ「紅ほっぺ」など日本で品種登録された名称のものが36品種あるとの調査結果を正式発表した。美味で人気が高いブランド果樹の種苗が日本から無断で持ち出されたとみられる。同省は海外流出対策を強化する種苗法改正などを通じ、保護徹底を図る。

先の通常国会で農水省は、海外への持ち出しを制限する種苗法改正案を提出した。ただ、審議時間が足りず先送りになったため、10月下旬に開かれる見通しの臨時国会で改めて改正を目指す。野上浩太郎農水相は就任記者会見で「農業を支える知的財産を守るため、しっかり準備を進める」と話している。

種苗の海外流出をめぐっては、国の研究機関が開発した高級ブドウ「シャインマスカット」の苗木が中韓に渡り、大量に無断栽培された経緯がある。両国には日本と同じく知的財産権として種苗を保護する制度は存在するが、出願期限を過ぎていたため、販売の差し止めはできない。

農水省は種苗の開発者に対し、海外での品種登録を呼び掛けている。2016年度から必要経費を助成しており、制度の利用拡大を促す。

他に無断流通の疑いがあるのは、サツマイモ「べにはるか」、サクランボ「紅ゆたか」など。サイトに掲載されていた種苗が本物かは確認できないが、「写真を見る限り本物の可能性が高い」(食料産業局)とみている。

委託業者を通じて行い、中韓の複数のサイトを調査した。36品種のうち、13品種は関係者の了解を得られなかったため名称は非公表とした。

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