水族館のエイ、実は新種=20年展示も気付かず―鹿児島

社会

1997年の開館以来、20年以上展示されていたエイが実は新種だった―。鹿児島市の「かごしま水族館」は26日までに、館内の水槽で「トンガリサカタザメ」として飼育されていたエイの仲間が新種だったと明らかにした。20日付の日本魚類学会の国際学術誌に掲載された。

トンガリサカタザメは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに指定されている。研究チームの黒潮生物研究所(高知県)の研究員小枝圭太さん(34)によると、新種はその仲間で、日本近海で新種のエイが発見されたのは約10年ぶり。裏から見ると三角巾を着けたお化けのように見えることから「モノノケトンガリサカタザメ」と命名された。

2018年に小枝さんが鹿児島県薩摩川内市沖と他地域で撮影された標本の写真を見比べていたところ、違いを発見。鹿児島大総合研究博物館や同水族館などの協力を得て研究を進めたところ、新種と判明した。九州西部に生息し、トンガリサカタザメと比べて鼻先が丸みを帯びていることや、胸びれ中央の大きな黒い斑点模様などが特徴という。

同水族館展示課の吉田明彦さん(54)は「非常に驚いている。(鹿児島近海は)まだ知られていない多種多様な生き物が生息する豊かな海だと再確認した」と喜んだ。小枝さんは「新種の発見により、絶滅の恐れがある生物の保護を考えるきっかけになれば」と期待している。

かごしま水族館(鹿児島市)で展示され、新種のエイと判明した「モノノケトンガリサカタザメ」。体長は最大で2メートル以上になるという=25日午後、同市かごしま水族館(鹿児島市)で展示され、新種のエイと判明した「モノノケトンガリサカタザメ」。体長は最大で2メートル以上になるという=25日午後、同市

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