大間マグロ、今のうち家庭でも=コロナで需要減、鮮魚店で刺し身特売

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高級すしねたで人気のクロマグロが値下がりしている。大間ブランドの産地で名高い青森県などで水揚げが順調な一方、飲食店を直撃した新型コロナウイルスの影響もあり、東京の魚市場では取引価格が下落。大間産マグロの刺し身を特売する鮮魚専門店もあり、高級店の味が少しだけ身近になっている。

大間産をはじめ津軽海峡で取れるクロマグロは、秋から冬に盛漁期を迎える。東京・豊洲市場(江東区)では、青森県産などが多くを占める国産クロマグロの9月入荷匹数が、例年より漁獲が多かった前年並みで好調。昨年は1匹30キロ前後の小型魚が半数以上だったが、今年は100キロ以上の大型魚も増え、「脂乗りが良くなってきている」と同市場卸会社の競り人は話す。

前年並みの入荷で品質が向上しているにもかかわらず、国産クロマグロの同市場9月卸値は、前年同時期に比べて2~3割安。コロナ感染拡大の長期化による外食需要の低迷により、「飲食店が仕入れを控えている」(同市場の仲卸業者)ことが一因という。

飲食店の厳しい状況が続く一方、自宅で消費する「中食」需要の取り込みを図る鮮魚専門店で、目玉商品として大間産マグロなどの販売を増やす動きが出ている。都内のデパ地下では9月中旬~下旬、大間産赤身の刺し身用さくが100グラム当たり1000円前後と、一般的な国産養殖マグロよりも3割ほど安く特売する鮮魚店もあった。

豊洲市場の初競りでは、1匹3億円超えのご祝儀相場を付けたこともある大間産マグロ。スーパーにも並ぶ大衆向けのメバチマグロほど手頃な値段ではないものの、旬の冬には価格が高騰するため、都内の鮮魚店関係者は「最高級の国産マグロを今のうちに家庭でも味わってほしい」とアピールしている。

デパ地下の鮮魚専門店で刺し身の特売が増えた青森県大間産クロマグロ=24日、東京都江東区の豊洲市場デパ地下の鮮魚専門店で刺し身の特売が増えた青森県大間産クロマグロ=24日、東京都江東区の豊洲市場

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