邦人ピアニスト襲われ重傷=地下鉄駅で若者から暴行―NY
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【ニューヨーク時事】米ニューヨークで活動する日本人ジャズピアニスト海野雅威さん(40)が9月、地下鉄駅構内でたむろしていた8人前後の若者の集団から暴行され、右腕骨折などの重傷を負っていたことが6日、分かった。痛みが続き、演奏に復帰するめどは立っていないという。
海野さんによると、9月27日午後7時半ごろ、仕事を終えて帰宅する際、市中心部マンハッタンの地下鉄駅で若者から体が触れたという言い掛かりをつけられ、暴行を受けた。右腕と右肩を骨折し、全身に打撲を負ったという。あからさまな差別発言はなかったが、「中国人」という声も聞こえた。
一方、友人がクラウドファンディングで支援を呼び掛けたところ、約9万ドル(約950万円)が集まった。海野さんは「短時間に世界中の人から支援していただいたことに驚いたし、皆さんの温かい心に感動した」と語った。
ニューヨークをはじめとする米国の大都市では、警官の実力行使に対する規制の強化や新型コロナウイルスの感染拡大による社会不安の高まりを受け、治安が悪化している。感染拡大以降、アジア系に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)も増加した。
海野さんは東京都出身。2008年にニューヨークに移住し、ドラム奏者の故ジミー・コブ氏らと共演。トランペット奏者の故ロイ・ハーグローブ氏のグループのメンバーとして世界ツアーにも参加した。
ジャズピアニストの海野雅威さん(クラウドファンディングのウェブサイトより)
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