GPS利用ストーカー、法改正の要否検討へ=最高裁判決受け・警察庁

社会

被害者の車に全地球測位システム(GPS)を取り付けて遠隔で監視する行為は、ストーカー規制法が禁じる「見張り」には当たらないとする最高裁判決を受け、警察庁は8日、法改正の必要性などを議論する有識者検討会を開催することを決めた。9日に初会合を開き、来年1月末までに4回程度開催して報告書を取りまとめる。

委員には、同法が制定される契機となった1999年の埼玉県桶川市のストーカー事件で娘を殺害された猪野憲一さんや、被害者支援などを行うNPO「ヒューマニティ」の小早川明子理事長、大学教授ら6人が就く。

安価で小型のGPS機器の普及に伴い、加害者が被害者の車などにひそかに取り付け、位置情報を取得してつきまとうなどのストーカー行為が行われるようになった。

警察は、GPSを使って被害者の行動を把握する行為を、ストーカー規制法が禁止する「住居などの付近における見張り」に当たると判断。2014年~20年6月に計59件検挙した。

しかし、最高裁は7月、刑事事件の上告審判決で、「離れた場所でGPS機器を使って位置情報を取得することは、見張りに当たらない」との初判断を示した。

判決により、警察はGPSによる遠隔での行動監視をストーカー規制法違反で摘発できなくなった。専門家からは「位置情報が分かるのは被害者にとって危険で、処罰できるよう法改正が必要だ」という声が上がっていた。

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